最近、
あの雲雀恭弥の応接室に他校の変わった髪型の生徒が出入りしている。
という噂が、並盛生に広まっていた。

  噂の真相

「で、どう思います?十代目」
あっと言う間に広まった噂。
当然、綱吉たちの耳にも入っていた。
「どうって言われてもねぇ。…多分考えてることは一緒だよ」
「「変な髪型と言ったら骸さん(六道骸)しかいないでしょ(っすよね)」」
2人の会話を聞いていた山本が首を傾げる。
「ツナ、俺会ったことないからわかんねぇんだけどよ。骸ってやつ、そんなに変な髪型なのか?」
「うん。なにせパイナッポーだからね。山本も見れば一目でわかるよ」
「ふ〜ん」
綱吉の説明に満足したらしい山本は、昼飯を再び食べ始めた。
獄寺は自分と綱吉の話が山本に中断されたことが気に入らなかったらしい。
少しの間、山本を睨んでいた。
が、諦めて綱吉の方に向き直る。
「十代目。でも、そいつが骸だとすると、雲雀と仲良くしているなんておかしいっす」
「うん、そうだよね。世界征服でも企んでるんじゃないといいけど」
あの人たちなら平気でやりかねない。と。
綱吉は青い空を見上げながら言った。

「気になるみてぇだな」

「「「っ?!」」」
非常に良く聞き覚えのある声に、慌てて目線を下げる。
「リボーンっ。また学校に来たのか?」
誰もいない屋上だから、まだ良いけど。
「あぁ。それよりツナ。お前らの予想通り最近応接室に出入りしているのは骸だぞ」
やっぱりか〜〜〜っ。
「って、そんな危ない人たちが何してるんだよっ」
「そう言うと思ってな。これだ」
ゴソゴソ
スーツの懐に手を入れたリボーンが取り出したのは、

ドンっ

「!?っ、お前一体それどこに入れてたんだよ!」
リボーンの背丈以上ある大型のオーディオプレーヤー。
「細かいこと気にすると立派なボスにはなれねぇぞ」
「いや、全然細かくないから」
「流石、リボーンさんっすっ」
「いや、獄寺君の反応も間違ってるから」
はぁ〜〜。
リボーンのする事に一々ツッコミを入れてたらこっちの身が持たない。
「まあいいや。で、それがどうしたんだよ」
すると、自慢げにニヤリと笑ってリボーンは言った。
「これにはな、応接室に仕掛けた盗聴器で録音したテープが入ってるんだぞ」
「えっ」
「聞きたくねぇか?」
綱吉は悩んだ。
確かに聞きたい。聞きたいんだけど、怖い。
「ど、どうしよう」
「…聞いといた方がお前の為だと思うけどな」
リボーンがボソッと言った台詞に綱吉は何か含みを感じた。
「わ、わかった。聞くよ」
「そうか」

カチッ…ジー
『こんにちは。雲雀恭弥』
『あぁ、君、また来たの?』
『えぇ』
『で、成果は?』
『ありますよ。今回はなかなか良いのが出来ました』
『そう、こっちも良いのがあるよ』
『クフフ、楽しみですね』
『僕も楽しみだよ』
『さぁ、見なさいっ。綱吉君コレクションシリーズ第158番〈綱吉君寝顔10枚セット〉っ。ベストアングルばかりですっ』
『甘いねっ。僕の綱吉シリーズ第236番〈綱吉笑顔で10枚〉っ。満面の笑みから照れ笑いまでっ』
『や、やりますね。あぁ、この綱吉君の表情なんか凄くイイです』
『なにせ年期が違うからね。でもこのアングルの寝顔もなかなかイイよ』
『今回の取引はこれで良いですか?』
『良いよ』
カチッ…ジー(以下ノイズ)

「「「「………」」」」
「……ねぇ、リボーン。俺、あの変態2人殺れるかなぁ?」
「あ、あぁ。今のお前なら大丈夫だぞ」
「そう。じゃあ、ちょっと行ってくるよ」
「十代目。お供しますっ」
「俺も行くぜ。ツナ」

翌日、
雲雀恭弥と変な髪型が何者かによって病院送りにされた。
という新しい噂が、並盛生に広まっていた。

 end

隠し撮り写真ネタ
やってしまった感があります
いや、あえてなにも言うまい
(06/12/17)

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