最強少年、最凶少女1

転入生が来る、らしい。

朝のHR前の時間帯、クラス中がその話で持ちきりだった。
「十代目。転入生ってどんなヤツが来るんでしょうね?」
「珍しいねぇ。隼人が興味持つだなんて」
君のことだから「俺には関係ありません」とかなんとか言うかと思ってたよ。
隣の机から小声で話しかけてくる獄寺に頬杖をついたままで綱吉は返事をした。

勿論、小声で。

正しい『ダメツナ的応対法』としては、脅えるべきところだから。
こんな姿を他人に見せてバレたくはない。
「だって、おかしいじゃないっすか。この時期に転入だなんて」
確かに獄寺の言うとおり。
『この時期』、つまり三学期の始まりに転入なんてそう滅多にあるものじゃない。
家庭の事情でもなんでも、大抵は新年度に合わせるものだ。
…よっぽどの訳ありじゃない限り。
「そうだね。でも、今回のところは大丈夫だと思うよ。俺たちに害はないはずだ」
「…十代目がそうおっしゃるならそうなんでしょうね」
そう、俺がなにも感じないということは大丈夫、今のところ。
のはずだけど、な〜んか、それだけじゃ済まない感じはヒシヒシとするんだよねぇ。
どーせ大騒ぎするから獄寺君には言わないでおくけど。

そんな時、一人の男子生徒が血相を変えてクラスに飛び込んできた。

なにをそんなに焦ることがあったんだろうか?この『平凡な』並盛で。
走ってきた男子が喋れるまでに落ち着いたところで興味津々なクラスメートたちに報告を始める。

 1end

続き物始まりです。
突っ込んじゃいけないとこが色々と…。
(07/01/23)

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